店長の独り言

なぜ豆柴と記載された血統書はないのでしょうか

イメージ

豆柴は柴犬サイズにならないのか一番気になる点ではないでしょうか。
購入したい犬種を決めて、購入を検討なさったとき、情報がほしくて、ネットで検索などを、なさることでしょう。

そこで、回答されている知恵袋などの内容を見ると「知人のブリーダーさんがエサを殆ど与えないで、小さく育てていると聞いたのですが、」との質問を見かけました。
人間の場合でも、自分の子供に食事を与えずに虐待して、マスコミの記事になってしまうとんでもない父親や母親は残念なのですが、現実には存在します。
そんな記事を目にするたびに、「幼児はどんなに空腹だったことでしょう」と胸が潰れる思いをしますが、これは特殊な一握りの非常識な親の話しです。
その非常識な親以外の両親は、皆、子供がお腹をすかさないように、時間が来たら食事の準備をします。

人間の親もブリーダーさんも、同じではないでしょうか。

ブリーダーさんの中には非常識な人がいて、フードの分量を減らしている人が、ゼロではないかもしれませんが、人数では数%で、そのような方を探すほうが困難です。反対に生まれた子犬の毛艶が良くなる様に独自の工夫をなさっています。

ある方は、生の鶏肉(鮮度の良いもの)をあげたり、ある方は魚のあらを煮込んだものとか、発酵食品なのでヨーグルトをトッピングであげたり、試行錯誤なさっています。

猛暑の中での子育ては、母犬の体力も落ちてしまうので、たくさんの粉ミルク(人間用)を与えたり、やはり冬よりも苦労なさっているのです。
だからフードをあげない。。。ウンヌンとの質問と回答が、検索の上位に掲載されていると、これを読んだ方に悪い印象を与えてしまうかと懸念してしまいます。

日本犬の血統書を発行する団体

イメージ

それと、やはり知恵袋で「近所の人が豆柴と言われて購入したけど柴犬サイズになってしまった」との質問です。これに類似した質問は大手サイトのペットコーナーなどでも多く見かけます。
回答で一番多いのは「豆柴という犬種は存在しないから」というものですが、この回答は正しいものです。

現在、日本犬の血統書を発行する団体で最大は「日本犬保存会」で、この団体は1928年に創立され、歴史も古く日本犬登録を1932年に開始して以来2010年までに累計で2,210,000頭の日本犬の血統書を発行している団体です。

1937年に社団法人の許可を受けていて、平成23年には公益社団法人の認定を受けている権威ある団体です。
日本犬保存会発行の血統書は27cm×40cmの大きなサイズで、藤色の上質な和紙でかなり重厚感があり、「血統書」と呼ぶに相応しいものになっています。
この日本犬保存会では豆柴を認定していないので、血統書には豆柴でなくて「柴犬」と記載され、日本犬保存会のホームページにもこのことは、はっきりと明記されています。

下記が日本犬保存会ホームページからの引用になります。
「柴犬の標準体高は昭和9年(1934年)9月に制定されました。雄犬の標準体高は39.5cmで38cmから41cmの幅を認めています。雌犬は 36.5cmで35cmから38cmの幅を認めています。(体重は雄は9Kgから11Kg前後、雌は7kgから9kg前後です。)
この会が定めた日本犬標準・登録規定に反し尚かつ日本犬の血統をも混乱させるもので、規格外の体高不足犬ということで、日本犬保存会としては公認することはありえません」

洋犬の血統書がメインのJKC

イメージ

もう一つの血統書発行の大きな団体はJKCで、こちらは洋犬の血統書がメインになっていますが、日本犬の柴犬の血統書も発行していますので、JCKに柴犬の血統書を発行依頼するブリーダーさんもいます。

犬には「犬籍」と言って人間の戸籍に該当するものがあるので、親がJKCでしたら生まれてくる子もJKCで登録することになります。 これはA4サイズの少し厚めの用紙に印刷されてきます。

JKCでのサイズに関しては、ダックスフンドを例にして説明をしてみます。
ダックスフンドはサイズにより、3バラエティーに区分されています。
(実際には毛質も3バラエティーありますので合計9バラエティーあります)

☆スタンダードダックスフンド
・胸囲35cmを越える
・体重9kg ~12kgを理想とする

☆ミニチュアダックスフンド
・胸囲 35cm以下で30cmを越える(生後15ヶ月を経過して)
・体重 4.5Kg ~4.8Kgを理想とする

☆カニーンヘンダックスフンド
・胸囲 30cm以下 (生後15ヶ月を経過して)
・体重 3.2Kg ~3.5Kgを理想とする

たとえば、カニーンヘンの血統書が付いた子犬を購入して、その子が生後15ヶ月を経過して、ミニチュアサイズになってしまった場合は申請すれば、サイズ変更が可能です。

事前にJKCから「バラエティー変更申請書」と取寄せて、変更料金600円と、血統書を持参して展覧会会場に足を運び、計測が必要ですが、それでサイズ変更は完了です。

これはプードル他の2犬種についても同じことが認められています。
カニーンヘンからミニュチュアダックスフンドに変更された血統書が発行されるのです。

ダックスフンドの原産地はドイツですが繁殖に熱心だった最古のクラブは1888年に創設された「Deutsche Teckelklub」で、数十年間にわたり3つのサイズごとに繁殖をされていました。

ダックスフンドに関しては、サイズの固定化がなされてから、圧倒的に長い歴史がある訳で、その歴史が現在の豆柴とは比較にならないものがあり、市民権を得ています。
ダックスフンドの場合もカニーンヘンで購入して、ミニチュアサイズに成長した場合も ネット上で大きく扱われた記事などは目にしたことがありませんので、血統書の変更申請で済むから、飼い主も、サイズが大きくなっても納得をしてしまうのかもしれません。

2004年の設立されたNPO法人日本社会福祉愛犬協会

日本犬保存会やJKCと比較すると、歴史が浅く、2004年の設立されたNPO法人「日本社会福祉愛犬協会」(KC)では豆柴と記載された血統書が発行されています。

①「豆柴認定審査合格血統書」と②「豆柴血統書」の2種類があります。
① は豆柴認定審査に合格した犬の血統書です。血統書の犬種欄は柴犬になります。
毛色欄に(豆柴認定:体高 ○○cm)と記載。
② は血統書の犬種欄は豆柴。毛色欄に(体高 ○○cm)と記載
三代祖  14頭すべて及び本犬による豆柴認定審査の合格が必須
☆ 豆柴認定審査は生後12ヶ月経過後」に受ける審査です。
☆ KCジャパン公認豆柴犬種標準書より
メス 体高 30~34cm
オス 体高 28~32cm

いつの日か豆柴ときさいされた血統書が発行されることを夢見て

イメージ

日本犬保存会でも、JKCでも、もっともっと豆柴の繁殖の歴史が積み重ねられて、いつの日か「豆柴」と記載された血統書が発行されることを夢見ています。

そのときには「豆柴」と言う呼び名が適切かどうか、わからないのですが、小型ダックスフンドや小型プードルで認められているように、小型柴犬が認められることです。
豆柴に携わる仕事をしていて、つくづく感じますが、「豆柴の需要」はとにかく高いのです。

日本の都市部の住宅事情にマッチしていますから、集合住宅で「日本犬を室内で育てたい」と希望したときに、管理組合のサイズ規定に合格しそうな日本犬が豆柴なのです。

日本古来の土着犬で、日本の風土にピッタリとマッチしている柴犬の良さを合わせ持った豆柴の魅力を多くの方に知ってほしいと心から願っています。

体が丈夫で無駄吠えが少ない点も、どなたでも飼いやすいのも特徴の一つです。子犬時代からフレンドリーなタイプの子も多いです。私の個人的な感想なのですが、柴犬と比べると、シャイな子は多いような気がしますけど、はっきりと気質を比較する研究もおもしろいかもしれません。

豆柴が犬種として認められた折には、豆柴を繁殖するブリーダーさんの数も増えてきて、柴犬のブリーダーさんと同じくらいの数になれば、今よりも、お求めや すい価格でお客様に豆柴を提供することができて、お散歩でもたくさんの豆柴を目にして、本当に嬉しいことです。サイズが固定化されて血統書ができる夢は持 ち続けましょう!