220キロ沖合で泳ぐ犬を無事救出、助けた作業員が里親に  タイ

【AFP=時事】タイの沿岸から220キロ離れた沖合で、疲れ切った様子で泳いでいた犬が、石油掘削作業員らに発見され救出された。助け出した作業員の一人が里親になる予定で、犬は元気を取り戻しつつあるという。

 救助した人々が「ブンロート(タイ語で宿命を生き延びた者の意味)」と名付けた茶色の犬は、タイ湾で波間から頭を上下に振っているところを作業員に発見され、12日に海から引き揚げられた。

 どういった経緯で流されたのか、どれくらいの間漂流していたか、手掛かりはないという。

 一方で地元メディアは、ブンロートが漁船から転落し、石油の掘削施設を目指して犬かきをしていたのかもしれないと推測している。

 16日にAFPの取材に応じた動物慈善団体によると、ブンロートは南部ソンクラー県で獣医師による手当てを受けており、現在は快方に向かっているという。

 米石油大手シェブロンの作業員の一人は、フェイスブックへの投稿で救出について語り、「(ブンロートが)石油プラットホームに着いてから、叫んだりほえたりすることは全くなかった」「海水で体内の水分をたくさん失ったようだった」と振り返った。

 この作業員は16日に書面でAFPの取材に応じ、今月末に陸地に戻り次第、今や有名になったブンロートを引き取るつもりだと話した。

 ブンロートは掘削施設で二晩を過ごした後、別の船に乗せられ、15日朝にソンクラー県の港に到着したという。

 動物保護団体「ウオッチドッグ・タイランド」が投稿した動画には、ブンロートが岸に到着すると、港湾職員らから黄色の花輪をかけられて歓迎され、首をなでられる様子が捉えられている。

 フェイスブックユーザーの一人は、「これまで漂流していた小さな命の価値を分かってくれてありがとう」とコメント。

 ブンロートの世話をしている地元の慈善団体「スマイル・ドッグ・ハウス」はAFPに対し、「これまでのところ、ブンロートの健康状態は良好だ。現在抱えているのは皮膚の問題だけだ」と話した。